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本家Disneyと東京ディズニーランドの収益比較!アメリカは色々圧倒的、でも高収益なのは??

今回の記事ではディズニーとオリエンタルランドの比較を行ってみたいと思います。しかし、ディズニーはエンターテイメントのコングロマリット。対してオリエンタルランドは東京ディズニーランド、ディズニーシーのテーマパーク企業です。

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 (disney - Bing images)

実際業態が違うと言っても過言ではないほどですので、今回はディズニーのパーク事業に絞って比較を行ってみたいと思います。(本来であればEBITDAで比較するのが正しいのですが、今回両者ともEBITDAの表記が無かったので営業利益で比較しています。)

 

両者の損益構造から比較してみましょう。まずはディズニーのテーマパーク事業から。

Disneyテーマパーク事業の損益構造

 

 

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売上を100%とすると、売上原価に57%、販管費に43%分の売上を取られて、最終的に22%の営業利益が残ります。これに対し、オリエンタルランドはどうでしょうか。

 

オリエンタルランドの損益構造

 

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オリエンタルランドは売上原価に63%、販管費に14%取られ、結果として24%の営業利益が残っています。損益構造としてはオリエンタルランドの方が2%率が高いです。オリエンタルランドは売上原価の中に大体年200~300億程度の「ディズニーに対するロイヤリティー」が含まれています。

 

売上比率に直すと大体5%程度ですので、ディズニーとオリエンタルランドの売上原価の比率5%の差はこのロイヤリティー料だと思います。逆にディズニーにはこの5%のロイヤリティー料が含まれているはずですので、これを踏まえてもディズニーに損益構造で勝てるのは、オリエンタルランドは相当に高効率な企業であるということができます。

 

では、損益構造が判明したところで実際の売上額を見ていきたいと思います。

売上を比較

 オリエンタルランドの売上

 

こちらはオリエンタルランドの売上から見ていきましょう。

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オリエンタルランドの売上は非常に安定しています。これは東京ディズニーランドのキャパの問題もあると思います。オリエンタルランドが課題としているのは「混雑感」なのですが、この課題が出るという時点で「東京ディズニーランドの売上の上限が見えてきている」という事でもあるかと思います。なのでオリエンタルランドの次の打ち手は「ディズニーシーの拡張」という事になるのです。

 

ディズニーの売上

 

これに対してディズニーランドはどうでしょうか。

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ディズニーはまだまだ売上が伸びています。今期急激に伸びて、2018年時点での売り上げは2兆円を余裕で越えています。ディズニーは世界的なブランドに見えるが、実は国内売上が圧倒的に多いドメスティックな企業であるという事は前回の記事でお伝えしましたが、テーマパークの事業ではどうでしょうか。

ディズニーの売上をアメリカとその他で分解

 

アメリカの売上と他のディズニーランドの売上で分解してみましょう。

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テーマパークの事業も同様に圧倒的にアメリカの売上が大きいですね。このパークを見ても、ディズニーはアメリカに売上を依存したドメスティックな企業であるという事が言えると思います。

 

ディズニーの売上とオリエンタルランドの売上を比較

 

ここで、少し視点を変えて「ディズニーのアメリカ売上」「ディズニーの海外売上」「オリエンタルランドの売上」の3つで比較してみましょう。

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相変わらずアメリカのディズニーの売上は圧倒的ですが、その他の海外ディズニーの売上とオリエンタルランドを比較したところ、なんとオリエンタルランドの売上の方が大きくなっています。このように見ると、オリエンタルランドは大健闘していると言っていいのではないかと思います。

 

売上の差を敷地面積から見ると

 

その証拠を示すデータをもう一点ご覧いただきましょう。数値は完璧に正確とは言い難いのですが、各国のディズニーランドの敷地面積の割合です。これを見ると、アメリカのウォルトディズニーワールドリゾートの圧倒的な大きさがよく分かります。

 

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圧倒的な敷地面積の差ですが、実際、このウォルトディズニーワールドリゾートは東京ディズニーランドとディズニーシーの120倍ほどの面積があるようです。

 

これは国土が大きい国ならではの規模。日本は国土面積がそんなに大きくないうえに、大部分が森でおおわれているため、このような規模感でのテーマパーク建設は不可能でしょう。日本国内での比較ですとそう気にはなりませんが、世界レベルになるとこのような差が出てくるようです。

 

オリエンタルランドは超高収益なテーマパークである

 

逆に考えれば、この敷地面積であれだけの売上と利益率をたたき出している東京ディズニーランドはとんでもないテーマパークなのかもしれません。

そう考えて、ディズニーランドごとの「1日で1㎡当たりいくらの売上を上げているのか」を計算してグラフにしてみたところとんでもない事になりました。

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オリエンタルランドの1日当たりの1㎡の売上が1200円近いのに対し、海外Disneyは60円、アメリカにいたっては50円ほど。アメリカの圧倒的な売上は、広大な敷地に支えられた上での売上だという事ですね。

 

そう考えると、「オリエンタルランドが高効率な経営を行うことができている事」「そのオリエンタルランドの懸念が混雑感である事」は最もなのかもしれません。逆に言うと、ディズニーはもっと来場しても余裕があるでしょうから、売り上げがさらに伸びている伸びしろがあるとも言えます。

 

皆様はどう思われたでしょうか。

今回はここまでにしたいと思います。それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。