Finance Records

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Hameeの今後のビジネスモデル。スマホケース販売屋さんから大転換で最先端企業になれるのか?

 

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(iFace 日本公式)

数回にわたってスマホケースであるiFaceを販売しているHamee株式会社を取り上げてきましたが、12日に新しい決算書が公開されてしまいました(笑)

 

大きな動きは見られず、事業は安定して推移していると見られますが、「中期経営ビジョン」も併せて発表になっていたので少し取り上げてみたいと思います。

 

結論から申し上げると、中期経営ビジョンにおいては、スマホケース事業から、データを用いた事業への転換が本格化するようです。

 

スマホ商品はリスクが高い?

 

まずスマホケースの販売状況をざっくり整理しましょう。

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投資家情報 | Hamee株式会社

自社製品の主力製品であるiFaceの出荷金額はは今期に入って少し停滞しています。この原因はiPhoneX向け資材の販売不振が挙げられています。

 

これによって経営の評価を行うことは難しいのですが、一つ言えることはこのモデルは「AppleやAndroidの機種の販売に売上が左右されてしまう」というビジネスモデルです。

 

iPhoneXの販売不振は、端末が大きくなった事によりiFaceのケースでは邪魔になってしまうレベルに大きくなってしまった可能性もあります。

 

極端なことを言えば、スマホが折り畳み式になったり、メガネなどの全く別のデバイスになってしまったらどうでしょうか。スマホケースは売れなくなってしまいます。このように、他社に依存するモデルは自社努力だけではどうにもできない要素が多分に含まれているという点を踏まえて、長期的に見るとリスクが大きく、企業の競争力を奪う可能性も秘めています。

 

そのような背景があることを含めて中期経営ビジョンを見てみましょう。

 

中期ビジョンはビジネスモデルの転換

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 (投資家情報 | Hamee株式会社

まずこれは今までのビジネスモデル。モバイルアクセサリー販売であるコマース事業と、ネット販売を簡単にするプラットフォーム事業の相乗効果をもって売上成長を見込んでいました。

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投資家情報 | Hamee株式会社

そしてこれが中期経営ビジョンによるビジネスモデル。モバイルアクセサリーとネクストエンジン以外にも複数のテーマが追加されています。そして中心にデータプラットフォームが置かれています。

 

  コマース事業はTo C事業に

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投資家情報 | Hamee株式会社

まずコマース事業から見てみましょう。スマホ関連商品の販売はもちろんですが、loT(モノにネットをつなぐ機能を付与する)デバイスによるサービス展開を行っていく予定のようです。

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https://hamic.ai/

モノ自体はこのようなもの。メッセージロボットですので、アレクサやLINEのクローバのようなものかと推察されます。

 

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投資家情報 | Hamee株式会社

こちらが普及するかは今後のHameeのマーケティングなどにかかってくるとは思いますが、この転換により「売り切り型」のスマホケース以外に「ストック型」のビジネスモデルに転換するという意思が垣間見られます。

 

プラットフォームはTo B事業に

 

次に、ネクストエンジンが主力であったプラットフォーム事業はどうでしょうか。

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投資家情報 | Hamee株式会社

ネクストエンジンはもともとEC事業者のバックヤードの自動化が主力事業でしたが、データ活用による売上アップのサービスを展開する予定のようです。

 

前回の記事で取り上げたソフトウェアはこの開発だったのかもしれません。

 

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投資家情報 | Hamee株式会社

 また、のれんとして計上されていたHameeコンサルティングも本格的に事業の柱として認識されています。

 

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(EC事業者の最強パートナーへ | Hameeコンサルティング)

まとめ

 

以上、この中期経営ビジョンからどのようなことが分かるでしょうか。

 

まず、スマホ関連事業という他社依存の商品からデータを用いたビジネスモデルへ転換する意思が見てとれます。これは企業が企業価値を中長期的に増加させるためにはよい方針転換なのではないかと私は思います。

 

転換する事業を見ていった時、「データを蓄積できる」という共通点があげられます。利用者が増えていくにしたがってより詳細なデータを蓄積することができます。このデータはビックデータとなればECサイト運営者からすると喉から手が出るほど欲しい情報のはず。Hameeが突き抜けるための武器になり得るかもしれません。

 

ここまで見越していたのかは分かりませんが、スマホケース販売の際にただ販売するのではなく、データ分析に着目してネクストエンジンを育ててきた先見の明は凄いなという感想を抱きます。

  

今後Hameeのこの事業転換は成功するのでしょうか。期待しつつ、今後数年間を楽しみに見ていきたいと思います。

 

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