Finance Records

上手く行っている企業は何が違うのか?目標に届かなかった理由は何だったのか?様々な企業を記録し、財務分析を発信します。

企業の強みを分析する方法とは。BSから分かる投資額に注目! 

例えば、何かの理由である企業の事を知りたいとしましょう。営業に行く、就活で分析したい。同業他社の動向が知りたい。。。考えてみると色々ありそうですね。

 

その企業が「自社の強みはこれだよ!」ということを言っていたとします。外側にいる我々は、通常その話を信じるしかありません。しかし、財務諸表のBSを使えばその強みが本当なのか?という事を確認する一助になります。BSからは何から売上を上げているのか?といったことが分かります。売上の源泉を知ることができるのです。

 

ちょっとやってみましょう。

 Hameeの強みをHPで確認すると

HameeのHPにある「Hameeの強み」というこちらの図

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https://hamee.co.jp/ir/individual/strength

 

スマホケースの販売業である「コマース事業」とネット販売のバックグラウンドをサポートする「プラットフォーム事業」の相乗効果がHameeの強みであるとされています。

 

実際、スマホケースの販売の他にこのようなプラットフォーム事業を行っている会社というのは中々ありません。しかし、強みにまで昇華させるためにはしっかりとした投資を行っていかなくてはなりません。本当にHameeはこのような相乗効果を出すために投資を行っているのでしょうか?

 

 

 HameeのBSを使ってやってみよう

では、BSから、Hameeの言う強みを得るために実際にどのような投資が行われているのか?について見ていきたいと思います。

  

BSの見方はこちら。BSは通常表の真ん中で真っ二つに割って、左と右で異なる意味を持たせています。

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この視点からHameeのBSを見てみましょう。

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今回は強みを分析するので、BSの左側を見ていきましょう。まず流動資産から見ていくようにしましょう。

  

流動資産にはコマース事業への投資が

 

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詳細を見ていくと、現金と売掛金で68%保有しています。現金や売掛金は投資ではありませんが、「投資するための原資」として、BSに計上されています。

 

では何に投資しているのか?というと、全体の24%を占める商品。次に仕掛品です。商品はもう出来上がっている商品、仕掛品は作成途中の商品の事です。

商品はコマース事業のものでしょう。単位は千円なので、9億円近い金額をスマホ関連商品に投資・現在保有していることが分かります。まず、コマース事業の商品にはしっかり投資しているという事ですね。

 

 プラットフォーム事業はどうでしょうか?固定資産について見ていきましょう。

 

 固定資産にはプラットフォーム事業への投資があった。

 

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固定資産には目に見える「固定資産」ソフトなどの「無形固定資産」売上に直接関係しないことも多い「投資その他の資産」の3つに分かれます。

 

これを見ると無形固定資産が最も大きいですね。そしてソフトウェアはプラットフォーム事業であるネクストエンジンに対する投資のようです。

 

また、「のれん」というものもありますが、これはM&Aなどにより企業を買収するときに計上されるものです。これがあると、「この会社はどこかを買収したんだな」と思っていただいて結構です。

 

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https://hamee-consulting.co.jp/

 

買収先はこちらの企業。「2018年4月をもちまして、社名をJSコンサルティングからHameeコンサルティングへ変更いたしました」という記述があります。サービス内容はネクストエンジンの事業強化ですね。

 

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https://hamee-consulting.co.jp/

という事は、固定資産の半分近くを占めた無形固定資産は、実はほとんどがネクストエンジンの機能強化の為の投資だったという事が分かります

 

流動資産の現金以外の大部分がコマース事業の商品で、固定資産の半分を占める無形固定資産はプラットフォーム事業の為の投資でした。このことから、Hameeは自社の強みの為に相応の投資を行っているという事が出来ます。

 

このように、BSは割合の大きい側から見ていくと、企業の戦略と投資が整合しているのか?という事を調べる際にも使えます。Hameeは整合していました。結果として、このように現在右肩上がりの成長を続けているという見方も可能ではないでしょうか

 

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少し応用的な使い方ですが、気になる企業で試してみて頂けると面白い発見ができるかもしれません。

 

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