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ユニクロの無人工場の立役者のダイフク、実は隠れた優良企業だった?

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ダイフク社といって、聞きなじみのある方は少ないでしょう。しかし、ユニクロの無人工場のニュースはお聞きになった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ユニクロの無人工場については
https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/movie/presen181009_uniqlo-ariake.html

 

今回は、そんなユニクロの無人工場を実現させた企業であるダイフクの財務分析をすると実は超優良企業であったという事について書いていきたいと思います。

  

ユニクロの無人工場の実力をおさらい

 

まずこのダイフクがユニクロにもたらしたインパクトをお伝えしておきましょう。ユニクロはこの無人工場を設立することによって、生産性を20~80倍、保管効率は3倍、省人化率90%、教育コスト80%カットという、驚異の高効率性とコストダウンを同時に実現しました。

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(https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/presen181009_FR-Daifuku-ConcludeStrategicGlobalPartnership_jp.pdf

 

日本の多くの会社で言われているのが人材難。そして将来来る人口減少。
このような現実に真っ向から解決策を提示できるのがこのダイフクという企業のようです。

では、ダイフクは他にどのような事業を行っているのでしょうか。そして、人口が減少していない海外においてはどのような成績を残しているのでしょうか。分析してみましょう。 

ダイフクの事業は大きく分けて6つ

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https://www.daifuku.com/jp/solution/

ダイフクのHPを見ると、ダイフクがメインで行っている事業は主に6つ。無人倉庫の提供だけでなく、流通業の物流サービス向上、半導体の製造における生産合理化、自動車生産時の効率性の向上。他に様々なサービスを行っているようです。基本的には「モノの流れを最新のテクノロジーで超効率化する」といったところでしょうか。

 

どうやら航空の手荷物の搬送のコンベアーなどもダイフクの事業の一つのようです。
 

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(空港 | ソリューション | ダイフク


チェックインや手荷物検査、預かり荷物の搬送仕分けなどを担うようです。そしてこの裏側にあるデータの管理なども担当しているよう。
物流の高効率化という面において、ダイフクは様々なサービスを提案しているようです。

 

経営成績をざっくり分析

 


ではダイフクの企業成績を見てみましょう。
 

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https://www.daifuku.com/~/Media/daifukucom/ir/financials/charts/common/pdf/dataprofile.pdf?la=ja-jp


売上や営業利益(事業で稼いだ利益の事です)は2013年から毎年増加傾向にあります。といっても、データだけではいまいちピンときませんのでグラフ化して考えてみます。

 

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まず売上は毎年増加傾向です。2018年末の決算においては4000億の売上に到達しています。

 

 

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次に売上原価です。ダイフクは提案事業がメインとは言え、工場の生産がメインですので原価計上されている額も非常に大きく、売上の80%近くは原価となっています。

何となく一見すると高い!!!と思いませんか?しかし、建設業や倉庫業の原価率、日本は平均して87%もあるようです。
 

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(売上原価率 - EDIUNET 業種平均ランキング


ダイフクはこれに比べて7%原価率が低い80%。これはかなり低い数字です。無人倉庫などの提案ができる企業であるがゆえに、製造業でありながら高付加価値をつけることができているんですね。このように、原価率は業界によって全く異なるので、業界ごとの比較が重要です。


売上が伸びる以上にダイフクを優良会社足らしめているのが営業利益の伸び率

 そして、何よりダイフクがすごいのは高収益な企業体質。企業の事業での稼ぎを示す「営業利益」という利益で、目を見張るのはその伸び率です。
 

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これは営業利益をグラフ化したもの。この伸びを更に分かりやすくするために、売上と営業利益の2つが、5年間でどれだけ増加したのかを見てみましょう。
 

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このように、売上以上に営業利益が伸びていることがよくわかります。これの原因は、売上に対して販管費があまり伸びていないことがあげられます。
 

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通常、優秀な企業でも販管費と売上の伸びがトントンという所も多いです。しかし、ダイフクは販管費を抑えながらその売上を伸ばしていく事に成功している。その結果営業利益が5年前から300%アップという驚異的な成績を残せているんですね。

 

企業の業態などによってはこのように販管費を抑えつつ売上を増やすことができるというのは、企業経営にとって参考にすべき事例なのではないかと思います。

 

売上の国内と海外の比率は?

 

最後にダイフクの売上の構成を見ておきましょう。ダイフクは複数のセグメントに分かれていますが、業態全体でいうと物流システムの構築が売上の大半を占めています。

また、特筆すべきは海外売上の多さです。売上の比率でいうと、なんと全体の70%近くを占めています。

 

 

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https://www.daifuku.com/~/Media/daifukucom/ir/financials/charts/common/pdf/dataprofile.pdf?la=ja-jp

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(https://www.daifuku.com/~/media/daifukucom/solution/daifukunewsletter/pdf/221/221_7.pdf?la=ja-jp)

そして、実はこのダイフクは業界中で売上が4年連続で世界一なのだそう。BtoBの企業である為みんなが知っている企業とは言えませんが、このように優秀な経営体質を持ち、売上も世界一。隠れた超優良企業であると言えますね。
 
損益計算書を使ってユニクロの無人工場を作ったダイフクを調べてきましたがいかがでしたでしょうか。
まだ見ぬ優良企業がありましたらこれからも積極的に調べていきたいと思いますので、情報何かお持ちであればご連絡いただけますと幸いです。

それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました!

 

 

 

 

ダイフクがユニクロにもたらしたインパクトについては

 

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