資生堂の売上を上げるための提案としてワタシプラスのコミュニティ化を提案しました。しかし、よく見ると資生堂はすでにコミュニティを持っていました(笑)
ただ、ワタシプラスを一覧してもこのコミュニティはすぐに接続できませんし、会員登録してこのコミュニティも見てみましたが、もっとうまく使えるんじゃないかな・・・と思ってしまいました。
コミュニティは新規顧客にいかに買い続けてもらう所に強烈に作用すると思います。ファン化の為には、旅行客以外の日本人売上を増やすほかに、継続して使い続けてもらえるような施策を取らなければなりません。
特に資生堂においては、「企業はどのような方法で顧客を獲得したのか?」という視点が重要になります。このスライドにヒントがありますね。
「大胆なマーケティング投資」という記載があります。よりスライドを読み進めていくと、 3年間で合計1,100億円超の額をマーケティングにつぎ込んでいるようです。
そして、今後さらにマーケティングに対する投資を進めていく予定にしているようです。
全体的にIT系の投資や店舗投資が目立つようですね。
これは「新規顧客を獲得するためのマーケティング」なのか「新規顧客に何回も買い続けてもらうためのマーケティング」なのかを考えてみたのですが、こちらは「新規顧客を獲得するためのマーケティング」寄りかと思います。
また、この辺りは「新規顧客」「既存の顧客」にも両方に訴求できそうな内容ですね。新事業開発のMATCHCoは、お客さまがスマートフォンのアプリケーションを使い、簡単にご自身の肌色を計測し、その肌色に合ったカスタムメードのファンデーションをオンラインで購入できるといったサービス。右の「Optune」は、スマートフォン(iPhone)にダウンロードした専用のアプリによる肌測定データと、収集したさまざまな環境データをベースに、一人ひとり、その時どきの肌環境に合わせたケアを専用マシンが提供する新発想のIoTスキンケアシステムとのことです。
ZOZOTOWNなどにも代表されることですが、小売りはどんどんとオーダーメイド化されていくというのが今のトレンドのようですね。資生堂もこの流れをしっかりと抑えているのでしょう。
さて、マーケティングの内容を見ていきました。資料を読む限り細かいデータは開示されていないため推測になりますが、全体的に「新規顧客を獲得するためのマーケティング」が多く、「新規顧客を既存顧客化するマーケティング」は数が少ないように感じました。
私はこの辺りがねらい目かなと思います。ファン化するためには何が重要なのでしょうか。この点については、私は個人的な経験を踏まえても「つながり」を意識できることだと思います。
そこで、私が提案するのは資生堂がすでに持っているワタシプラスというサイトの「オンラインコミュニティ化」です。その為には、このおめかし会議をより強化することが最も効果的なのではないでしょうか。
化粧品を買うのは何のためなのでしょう。自分の為、他人の為、皆しているからなんとなく、恥ずかしい思いをしない為…いろいろとあるでしょうが、根本的には見た目を変えるためなのではないかと思います(違ってたらすみません。)
見た目が変わったら、ちょっとウキウキしますし、他の人にも見てもらいたいと思ったりするのではないかと思うのです。そして、ほかの人の素敵な化粧を見るとその商品が欲しくなってまた商品を買ったり、化粧品を通してコミュニケーションを生むような場を作ることができれば、それをフックとして「新規顧客を既存顧客に変える」ツールとしても最適だと思います。
また、これをより細分化していくと、関東圏、近畿圏、中国圏、九州圏というようにコミュニティをより分けていくと、その中でその地域ごとの消費動向も分かります。
最先端のところでいうと、ジャック・マーが提唱するニュー・リテールの政策のように、その地域の顧客に合わせた商品を販売することができ、結果としてコストも抑えられるようになると思います。(ジャック・マーのニューリテール政策はこちら[i])
このように、ワタシプラスというすでに資生堂の持つ資産を通じて企業の成長をより確定的なものにする提案は決算書を読むからこそできます。
就活生の為の決算書の使い方を書いてきましたがいかがでしょうか。
他の就活生はなかなかこのようなデータを拾ってきて提案をするというレベルまで持ってこれないと思いますので、決算書を読んで人事担当者を驚かせていただきたいと思います。では、ここまで読んで頂いてありがとうございました。
[i] https://glotechtrends.com/alibaba-new-retail1-170829/