外国人の爆買いが国内売上に影響を及ぼしていました。しかしこれだけでは就活時に使いづらいので、もう少し細かく考えてみましょう。
・集めた情報を元に売上の式を変形
旅行客の爆買を考慮して売上の式を変形しましょう。
日本国内での売上の式は
「旅行客の売上」+「日本人の売上」
この式をより細かく分解すると「旅行客(外国人)の顧客一人あたりの平均購入単価×購入回数」+「日本人の顧客一人当たりの平均購入単価×購入回数」となります。
これをもとに資生堂の売り上げ増加の方法を考えます。
外国人の集客は正直ハードルが高いので、「資生堂を使い始めた日本人の顧客に継続して使い続けてくれる為にはどうすればいいか?」に絞ります。
資生堂の売上は「一人の顧客の平均購入単価×購入回数」ですが、この購入回数の部分は、誰が買ったか?によって式を変形できます。
購入回数10回といっても、「一度しか訪れない旅行客10人1回の買い物」と、「資生堂のファン1人の10回の買い物」は違いますね。
当然新規の顧客を増やすアプローチと、既存の顧客をファン化するというアプローチは異なってきます。就活生の立場で考えると、新しく外国人1人に商品を買ってもらうアプローチよりも、日本人一人に資生堂を好きになってもらうアプローチの方が思いつきやすいのではないでしょうか。
この既存顧客のファン化というアプローチの為に私が利用するのが、ワタシプラスです。
・新規顧客をファン化する為にコミュニティ化に向かう
資生堂がすでに持っているワタシプラスというサイトの「コミュニティ化」
ワタシプラスは2017年時点において会員登録が300万人にもなっているそうですが、IR情報においてアクティブ人数などの細かいデータが一切示されていません。
このことから資生堂はあまりこのサイトを売り上げ増加の為に重要視していないのではないかと思います。
そのワタシプラスをより使いやすく、顧客同士のコミュニケーションも起きやすい場をつくれば、資生堂を買った人のファン化は進み、結果として継続的にサイトからの売上も伸びるのではないかと思います。
そしてそれをフックとして、地域ごとの購買動向などのビックデータを集めることも現在の時代は可能だと思うのです。
「より良いコミュニティを提供することにより、そのサイトへのエンゲージメントも高まり、結果として購買データが蓄積されていく」という仕組みは、
今後のデータ活用への一つの方向性なのではないかと思いますし、資生堂はその土台をすでに持っています。これを活用すると売り上げはもっと伸びるのではないでしょうか。
次回は、この考え方に至るまでに調べた資生堂の投資の方法について見ていきたいと思います。